渡し守の席
シェイクスピア・グローブ座の近くに位置するフェリーマン・シートは、率直に言って、ギリシア料理レストランの脇に建てられた目立たない石造りの塊である。 しかし、その美観の欠如は、魅力と歴史の両面で補って余りある。
この座席が何年前のものなのかは誰も知らないが、わかっているのは、かつてテムズ川の北側まで水上タクシーを往復させていた渡し守の休憩所として使われていたということだ。 これはかつて盛んな商売で、特に1750年までは、ロンドン橋が川を渡って乗客や商品を運ぶ唯一の手段だった。
当時、テムズ川の南側は比較的無法地帯で、売春宿(蒸し風呂を兼ねていたため、当時は「シチュー」と呼ばれていた)、熊の餌付け場、そして劇場があふれていた。 実のところ、この席は「ベア・ガーデンズ」と呼ばれる通りにあり、ロンドン最後の熊の餌付け場であるデイヴィーズ円形劇場にちなんで名付けられた。
関連項目: ドレイクの太鼓伝説毎日毎日、何人もの乱暴な客を相手にしていた渡し守たちが、どんな苦役を強いられていたかは想像に難くない。 サザークは当時、下水道が開け放たれ、近くの皮なめし工場からポンポンと音がする、非常に不快な場所でもあった。 さらに悪いことに、この渡し守たちの席は寝椅子というよりは、硬い火打ち石の腰掛けのようなもので、最もスリムな女性でさえ休めるスペースはあまりなかった。尻だ!
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